地球規模の災害に思う

この2022年9月は大型台風14号が日本列島を襲った。
各地で避難指示が出され、バケツをひっくり返したような激しい雨で道路は至るところで冠水した。
心配になって福岡県支部の田中勇支部長へ連絡したが、大型台風にしては幸いにも被害は甚大ではないとの報告に胸を撫で下ろした。
しかしこれで一安心と思いきや、その一週間後に台風15号が関東を襲い、静岡県で被害が発生した。

調べてみると、台風が日本列島に上陸する頻度は9月の平均は5回、10月は3〜4回とのデータであった。ということは、10月の秋台風は3~4回上陸する可能性を考えなければならない。
思い出すのは、令和元年9月9日の房総沖を襲った台風15号である。全壊157棟・半壊1371棟・損壊は2万8000棟近かった。
当時、千葉県上空から撮影された写真には、家屋の屋根の多くがブルーシートに包まれた様子が写っている。
この時は復旧までに2年から3年の時間を要している。
さらに2016年(平成28年)10月21日には、「鳥取中部地震」に見舞われたことも記憶に新しい。
油断は禁物で、もしこの10月に台風と地震が来たら・・・と考えるとゾッとする。

現在、日本に限らず世界中で気候変動の影響を受けている。
気温の上昇による猛暑日や熱波による山火事、北極圏の氷河が溶けだし、水面の上昇が始まっている。
また、嵐が年々激しさをましている。大量の降雨による洪水、サイクロンやハリケーンによる高潮などで、被害は甚大になる。

しかも、こうした嵐によって海面の二酸化炭素が増加することにより、サンゴ礁の消滅が始まる。
この影響は陸で暮らす動物たちにも影響にも及び、実に100万種が絶滅すると言われている。
さらに漁業、農業への影響で食糧不足が危ぶまれ、人間には大気汚染・病気・メンタルヘルスをおびやかすストレスとなり健康リスクが高まるところまで連鎖するという。
加えて貧困や強制移住が進み、争いも起こる可能性もあると言われている。

こうした地球環境における悪循環は、我々人間が生み出したと言っていいだろう。あまりにも便利さと、快適さを求め過ぎた結果なのだろうか。
我々としてはせめて、災害はいついかなる時でも起こることを念頭において、対策を強化していかなければならない。

代表理事 石岡 博実

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