(一社)災害復旧職人派遣協会 全国総会に向けて

7月26日に「東京都支部結成式」及び「全国総会」を新宿で行うことが決定しました。これには、6都県(山梨県・広島県・福岡県・東京都・宮城県・山口県)の支部長、副支部長の他、東京都・山梨県・静岡県の近県のメンバーも集います。

思い起こせば当協会の設立に向けて本格的に動き出したのは、2016年4月に熊本地震、10月に鳥取地震と、1年間の間に2度の災害に見舞われた際「今後、弊社一社だけではまかないきれなくなる!」との危機感から、2016年12月に当時衆議院議員の長崎幸太郎氏と共に松本洋平内閣府副大臣を訪れ、災害時における「専門職によるブルーシート掛けの重要性」を説明させていただいたところからでした。そして熊本地震の被災地で一緒に活動したNPO法人グラウンドワークの渡辺豊博氏(当時都留文科大学教授)と長崎氏の3人で、翌年2017年1月に当協会を立ち上げ、同年2月に協会設立記者会見を山梨県庁で行いました。
それから早いもので5年の歳月が過ぎました。その間も2018年「大阪北部地震」、2019年6月「山形新潟地震」、同年9月千葉県の「台風15号」へと向かい、災害復旧の活動と同時に各都県との協定締結に向けての動きを展開してきました。

今年に入ってからも、地震災害は1月に東京都小笠原(震度5弱)、宮崎県(震度5強)、3月には宮城県(震度6強)、2日後には岩手県(震度5強)、4月福島県(震度5弱)、5月茨城県(震度5弱)、そして6月石川県(震度6強)、熊本県(震度5弱)と続いています。震度1以上は600回近いと言われ、いつどこで災害に見舞われても不思議のないことは、国民全員が感じていることと思います。
加えて、気候変動による大雨・台風・雹(ひょう)・竜巻などの災害は枚挙にいとまがありません。被災による経済や生活への影響はもとより、被災された方々の健康に関しても、厚生省などの調査によれば「発災後1か月で心身の疲労とリスクが高まる」との決して看過できない結果が報告されています。
こうした意味でも職人集団である当協会の存在は大きくなってきていると感じています。さらに、他県からも説明要請が来ており、それほどに災害意識が高まってきていると言えると思います。

我々は当協会設立前の日本ステンレス工業(株)による27年前の阪神淡路大震災(1995年)の際の被災家屋の屋根へのブルーシート掛け活動から4半世紀にわたり10回の経験を積み、技術力を高めてきました。その技術を今後、全国の支部のメンバーに継承していかなければなりません。
当協会は、あくまでもボランティア精神に基づいての活動でなければなりません。
特に有事の際に動ける体質の職人部隊でなければならず、まず現地に向かい、動き、被災者と一体となることでさまざまな経験を積み上げることが必要です。その経験則を地域に生かすことを念頭に置かなければ、活動を継続することは難しいのです。
企業であればボランティアの意義を社員教育の一環として捉え、災害時における訓練の場として教育をさせていただく事であろうと思います。「奉仕するために成長し、成長するために奉仕する」との言葉の通り、無報酬の行動であり、公共性の高い活動です。

当協会における職人の皆さんには、被災地の規模によって1泊2日もしくは2泊3日での活動をお願いしています。
現在6都県の登録職人数は現時点で117名であり、ここに東京都支部が加わります。災害時、1チームの編成が5~6人とした場合、20チームができることになります。すると被災規模にもよりますが、たった2日間の活動でも1チームの復旧作業数は5棟~10棟となり、20チームでは100棟~200棟となります。これが全国47都道府県との協定及び支部結成された場合では、1支部につき10名の参加があれば500名となり、100チームの職人部隊が結成され、復旧家屋は500棟~1000棟を超えることになります。また、高所作業はできないが残材処理や補助作業ができるという方がいれば、復旧作業はスムーズに進むことになります。

さらに、山梨県においては画期的な発想で当協会の職人・消防本部・消防団・自衛隊との連携も視野に入れながら、共同で復旧に取り組む計画もあるようです。さらに、県職員までもが当協会と共に復旧作業に従事しています。また、山梨県会議員の先生方も顧問団として多数登録していただき、復旧活動に参加していただいております。全国でも県・県議・職人との一体となった活動は稀といえます。こうした意味で、山梨県は災害に対する意識を高く持ち、挑んでいることを感じ取れます。
防災意識、災害への備えについては今後ますます必要性が高まっていきます。
我々は実践の積み重ねによって有事の際に力を発揮できるよう、これからも日々尽力して参ります。

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